波動注意報
「波動汚染」の広がりを防ぐためニューエイジ系・オカルト系「波動」 「水の結晶」の関わるイベントや活動などに一般企業や公的機関が参加した時に注意報を出します。
 
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 - 企業に聞いてみた
波動信奉者・波動の存在を揺るぎなく信じてる方はページを閉じられる方がよいでしょう。
 
◆ セーラー万年筆株式会社 ◆
 

1996年5月 「85周年記念万年筆 シータ」限定 5000本 発売。
同年12月 「プロフィットシータ、シータ f (エフ)」 発売。
万年筆「シータ」シリーズのペン先に波動技術が利用され、書き味の向上・インク詰まりの解消・自然治癒力(免疫力)を高めるなど使用者の健康状態の向上 といった性能・効能が謳われている。

先に断っておかなくてはいけないと思うのですが、商品の効果の証明や批判や企業責任や商品販売停止を求めたり、不買運動をする という趣旨ではありません。
そのような行為も多くの消費者が共通の意見を持ち、声が上がれば意味が出てくるのかもしれませんが、これといって知識も権威も無い 一消費者(個人)としてはどこまで踏み込んで行けるのか、また良いのか、判断が難しいです。
技術知識、法律、反証など様々な事が必要になってくるのではないかと思います。
ここではもっと単純に「本当に波動を商品に使っているのか?」、「波動をどう思っているのか?」、「波動をどのように利用してるのか?」、「現在の商品やこれからの商品に使われていくのか?」といった話を聞いてみたいと思います。

記事中にはいくつかの他社名が登場します。
とてもデリケートな事なので社名を伏せるべきかとも考えたのですが、ネットで検索をすると多少は同様の話も出てくるし、このサイトを一通り見ていただければ良い悪いはともかく、決して悪ふざけなどで活動してるわけではないとご理解していただけると思います。
(表現的にふざけてるように感じるとしたらそれは K2 の文章力の問題です。)
公正に見ていただける情報を出したいと考えますから、あえて社名は伏せません。
セーラー万年筆株式会社 様、並びに該当企業 様にはご理解を頂きたいと思います。ご容赦ください。

そして、この記事は決してセーラー万年筆株式会社 様としての正式な回答ではありません。
あくまでもユーザーサービスでのやり取りです。誤解や不注意や名称の間違いなどが含まれているかもしれません。ご注意ください。
(記事中では読みやすさのために、相づちや内容に不必要で明らかに間違ってる語句などは数ヶ所ほど省いてあります。内容には一切手を入れていません。)

◆ 話を聞いてみた。 ◆
 

黒字・・・ユーザーサービス
青字・・・ K2

 

ツーツーツー、ガチャ。

はい、セーラー万年筆ユーザーサービスです。

こんにちは。

こんにちは。

え〜と、ちょっと商品のことについてお聞きしたいんですけれども、少し前の商品になるのですけれども、1998年に販売されたと思うのですが、「85周年記念万年筆シータ」という商品ですけれども。

はい。

これぇ、いいですか? これはですね、その万年筆に「波動転写技術」というのを使ってるという話を見たのですが、「波動」とは何ですか?

はい、う〜ん…、いろいろなその波動処理をすると、あのう、波動そのものの原理というのはよくはわからないのですけど、H2OのHとOとの結びつきの角度が、超純水の中においては104度っていう角度なんだけど、今ある世の中にある物なんかは、水なんかでもそれが崩れているよと、それで正しくそのH2Oの結びつきを104度の開きの角度に分子と分子との角度を調整する、そういった物が波動という風な処理で、我々の中にもその波動処理をするにはいろいろな方法があるらしいんですけど、詳しくは教えてもらえないらしいのですが、石室の中へ入れて何時間か、特殊な岩の中へ押し込んで、ん〜、72時間とかいって処理をしたかなぁ。

そういうことをするとですね、例えば万年筆のインキ。
これなんかも普通はその、ちょっとカサカサするかなぁという風な書き味の物がですね、急に滑らかに出たりとかですね、それから今度はあのプラスティックなんかにもゴムなんかにもそういう波動処理っていうのはできるわけで、それを持つと肩こりが治るとかですね、まぁいろいろな効用が言われてるんですよね。

で、カネボウ繊維さん?
当時85周年の頃にはそのシルクの繊維に波動処理をかけてそれをまぁ製品に組み上げるとそれが身体の体調を整えるとか、血流を良くするとか、暖かくなるとか、という風なものでいろいろなところがやられましたですね。
デニーズさんとかイトーヨーカドーさんにおいては、お刺身ですね、肉、これらをですね、え〜、防腐剤っていいますか薬品を使わずにこの波動処理した水をかけることによって細菌、バイ菌ですね。細菌が滅菌されるとかいうことであの保健所の立ち入りなんかでも、ずーと過去何年間も合格してるわけですよ。

だから、あの表には出せない、口でうまく説明が付きにくいので、みなさんやってられるけど、この波動処理をしてありますということを言わないんですよね。
で、今年のあのモスバーガー。モスバーガーがレタスを新潟の山奥で専門農家に栽培してもらってるらしいのですけど、雪深いところなんだそうですが、そこへ波動処理した水をかけると雪が積もらないんだそうです、全然。その畑だけ。だからそこでず〜っとレタスを栽培し続けたと。普通のところではビニールハウスとかをやっても今年のような豪雪ですから。モスバーガーさんはそのような使い方。

デニーズさんは生鮮食品のお肉とか野菜の上にそれを霧のように波動処理した水を噴霧する事によって腐食を防ぐ、という風にまぁいろいろなところにいろいろな使われ方が今されているんです。
で、飲み水を、その水を飲んだら体調が整うとかですね、あのアルカリ体質の身体になるとか、しかしなんか半分眉唾みたいなところもありますし。
その85年版のシータというのはペン先なんかにもそのような処理がしてあるんですよね。

インクもされているんですか?

いや、インクはとくにはしてありません。

ペン先の方?

ペン先の方にしてあるから、人間の身体の体調を整える作用であるとか、インキの流れがスムーズになるであるとか、そういった効用を謳って85周年記念万年筆シータとしてクリップがウェーブのように波打ったような形の物を出したのですよね、ハイ。
私も実際に波動処理をしたマフラーをですね、ずいぶん高価だったのですけど、カネボウさんから買って、確かに暖かいし肩こりしないしですしね、マフラー。ハイ。
それから女性のストッキングの中にも、その、そういう物を編み込んだりしてやっぱりカネボウさんだったかなぁ? ストッキングも発売されておりますねぇ。
あの健康医療と言いますか、そういう健康志向っていいますか、ハイ。

あの、今まではそのセーラーはやらなかったんですけど、抗菌処理、抗菌処理、抗菌処理、って冷蔵庫でも筆記具でもなんでもやりましたですねぇ? その結果、社内で検討会をした時に我々も同じような抗菌処理をした物を出した方がいいのじゃないか?と言った時に、これは主に子供さんが使うものだから何もかもバイ菌からバイ菌から遠ざける、遠ざけるようにしたら大きくなった時には東京山手線の電車のつり革を持ったら水虫になったとか、細菌にやられたとか、いろいろな病気がうつったとか、「抵抗力無くなるよ」と。
まぁ、今のアレルギー体質ですよね。花粉症なんかもそうですよね。あまりにも身辺を綺麗にし過ぎて清潔な状態の中の無菌室じゃないけど、非常に綺麗な状態の日本家屋の中で子供が育っていくと段々段々抵抗力の無い子供になるのじゃないかと。
で、セーラーはその抗菌万年筆は出さずに、絶対に出さないと言うんでセーラーはおかしいんじゃないの?と言われたんだけど、今となってはそれが結果として良くって、うちの方は逆にこの波動処理の方を選んだんですよね。

その波動の処理の方は今もされているんですか?

いえ、これはセーラー自身ではできなくてですね、そういう専門機関へですね、この原材料を波動処理をしてください、と言って我々もお願いして処理をしてもらいました。そういう波動処理をする研究機関へ。ハイ。うちではそういう技術は無いですし、そういう装置も無いです。

では、その波動の確認みたいなものも特にされてるわけではなくて、その機関の方に依託されているという感じなのですか?

ただ、あの感覚的なものですから、「これは波動処理をしたもの」、「これは波動処理してないもの」、という風に2本の筆記具を書き比べると明らかに差は出ます。
で、してないものとしてないものをやった時には、やっぱりこれ違うんじゃないの?さっきのとは? という風に、感覚的なものですから何とも言えない部分があるんですけど、してあるものはしてあるような効果が感じられましたですね。
だから、顕著に顔がどうなるとか、血圧が下がるとか、血流がどうなるとか、ということは具体的なデータは取れないんですけど、感覚的なイメージとして、これ書きやすいねぇ、というのはあったですねぇ。

しかし、営業マンもそういった分野の物については、何しろうちは万年筆屋なもんで、営業がそのデパートの責任者の人に対してもこの波動処理というのは、なかなかユーザーの方に説明がうまくできなくてですね、逆に言えば扱いにくい商品だって言うんでダダダダッと萎んでいっちゃったんですよね、ハイ。

だからセブンイレブンさんとか、デニーズさんとか、モスバーガーさんとか、カネボウ食品さんとか、そういう所は今でもやってらっしゃるんじゃないかと思いますけどね、これは裏情報なんですけど。

元々この波動というのは江本勝と言う方が本を出して広まったと思うんですけれども、やっぱりその影響なんかでこう作られたんですかね?

いや〜、たくさんの人が書いておられます。いろいろな人がおります、これは。両手で足りないぐらいその波動に関してはいろいろな諸説があります。
なかなか難しいところですね。

今ですね、この数年間波動が広がってきてですね、科学者の方が、まぁえ〜、調べたところですね、これはインチキだということを言われてる方がいらっしゃるんですけども、それなんかはどうですかね?

ん〜、うちの営業マンが申すように一般の消費者の方、一般のデパートの売り場の方に素人がなかなか説明がしにくい、売りにくい、と言うことでうちの方もドンドンドンドン後退・撤退していったという状況の中で、それを知ったものは非常に良いんだと言うんですけど、なかなかどこをどう説明して良いやら悪いんやら、言い返された時には反論ができないという風なことで、営業の方から敬遠されちゃったですねぇ。

で、最近はこの種の商品は、波動処理のものについては…、

取り扱わないと?

ええ、新たに開発しないと。言うことで、ハイ。
一時期は、この85年当時は有りとあらゆる物にそういう処理をしたんですよ。

そうですね、私もちょっと技術的な話とかになると全然わからないんですけれども、去年の12月にですね、あの朝日新聞社の方の雑誌「AERA」という雑誌があるんですけれども、こちらの方でもこのあのぅ波動のインチキというのをまぁ雑誌に載せまして、で後、今年の3月に、まぁもう今月ですよね、今月の終わりなんですけれども、愛媛大学と松山大学で物理学会がありまして、その中でやはりこの波動をインチキ物、インチキな科学と言うことで取り上げていくという動きが今出てるんですね。

はぁ、そうなんですかぁ、ええ。

そうですねぇ、まぁ、どっちが正しいのか私にはわからないですけれども…、そうですかぁ。

えぇ、うちの方もこれはもう過ぎ去った商品というところですかね。

はい、わかりました。

素人の営業の人にこの波動に関して説明しろと言ったら、ホントに学者さんから特別なレクチャーをしてもらわないと話できませんですよね。

そうですよねぇ。

そんなややこしい説明がいる商品は、やめてくれと。

「ハハハハッ」
「ハハハハッ」

そうですよねぇ。

黙って置いとけば売れる商品が良い商品なんだと。

「ハハハハッ」
「ハハハハッ」

結局、その具体的に、なんて言うんですか、機械で数字を測るようなことではその確認は全然されてなくて、感覚的なこの、

感覚的な事だったんですねぇ、ハイ。

わかりました。

どうも、お役に立てなくて申し訳ございません。

いえいえ、あのご丁寧にどうもありがとうございました。
じゃぁ、あの失礼します。

失礼します、ハイ。

ハイ。


ガチャ。(終わり)

◆ 雑記 ◆
 
ある文具店で聞いた話を含めると、

・波動の転写代に「限定版 シータ」1本あたりで18000円程度、その他の「シータ」で6000〜8000円前後かかるようで、コスト的に継続しての製造販売が難しい。
・「波動」の説明が困難。
・「波動」の効能の真偽にクレームが来る。(学者関係からもクレームがあったらしい。)

といった事で波動技術を使った商品開発は中止となったようです。
書き味は大変良いようでインク詰まりも無く、良い商品のようです。
(それが言われている通り「波動」の効果なのかは知りませんが。)
サポートの人間では「波動」についてまったくわからないかと思っていましたが、どんどん話が出てこちらが何を話すべきか忘れるぐらいでした。
以前からのクレームである程度話せる情報がまとまっているのでしょう。
文章ではうまく伝わらないかもしれませんが、とてもご丁寧な対応でした。
(こういう話を電話でするのは難しいなぁ。文章で質問した方が良いのだろうけど、返事が来るかどうかもわからないし難しいところです。)

批判ではなく、話を詳しく聞くという意味で聞きたくなる疑問はいくつか浮かぶかもしれない。
「波動処理をする専門機関とは?」
「波動自体の話がどこから出てきたのか?企画か?それとも専門機関からの売り込み?」
「原材料に波動転写とは、その通り材料へか?それとも加工されたペン先にか?」
「ユーザーの健康志向に合わせるにしても、波動の話や効果への最初の確認は?」
「万年筆屋として、波動処理により書き味が良くなるのなら研究を進めるべきではないか?自社で同等の処理ができるようになればコストを下げる事も可能なのではないか?コストも安く原理は不明でも書き味がその処理によって実際に良くなるなら販売時の「波動」の説明すら必ずしも必要では無いのでは?なのに、なぜ中止という結論になってしまったのだろう? 説明がしづらい、コストがかかる、真偽のクレームが来る、(あるいは株主からのクレーム)、以外に中止になった本当の理由があるのでは?」
「波動処理した水を使って保健所の検査を合格してると言っても、使わずにずっと合格をしてる企業などもあるのでは?と、いうかそれが普通なんじゃ?」
「波動処理した水で雪が積もらないなら、波動の話でよく出る「水の結晶(氷結晶)」だって、最初から 結晶 にならないのでは? この疑問は処理方法の違いによるとしても、雪が積もらないなら豪雪地帯に大きな意味があるのだから本当だったら国が路面の雪を融かす「散水方式」に導入するのでは?」

などなど、もっとK2が聞き慣れしていればいろいろ聞き出せたかもしれない。ぷひ〜、難しいね。
「自分なら、もっと適切に話を聞き出せる!」という方がいらっしゃったら、ぜひとも独自に行動してサイトを用意してみてください。
(その時はリンクをお願いするかもしれません。)

最後に、
セーラー万年筆ユーザーサービス 様、このような困難な質問に大変ご丁寧に対応してくださいまして、ありがとうございました。


追記:ちなみに、近年、消費者の健康志向に合わせた商品と言えば、「マイナスイオン」(ニセ科学)、上記記事中にも出てくる「抗菌処理」(カビの研究者によるといくつかの有名メーカーの抗菌処理製品を調べたところ抗菌の効果の有る商品がひとつも無い。)、など謳い文句程度でしかないようです。
その企業スタイルを見てると「波動は(有名企業からの)効果有りの話がされてるから大丈夫。」なんてまったく信用できませんね。
このような話を利用して商品を作ってる企業は頭おかしいんじゃないの?
どうも背景に企業代表者の関わる共通する団体があってオカルトな情報が流れてるようですね。 (個人的感想として。)

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