神奈川県 川崎市立 長尾小学校
学校だより ながお
実りの秋・読書の秋を迎えて
平成17年10月4日発行 No.123 より
校長 安原 陽子
彼岸が過ぎ、空も澄みわたりぐんと秋の爽やかさが増してきました。コスモスの花が風にゆれ、金木犀、銀木犀も甘い香りを漂わせています。
先週は、5年生の子どもたちと一緒に、八ヶ岳自然教室に行ってきました。八ヶ岳の麓にある市の宿泊施設「少年自然の家」で2泊3日共に過ごしました。
高原の朝夕は肌寒く、川崎より一足早く秋も深まり早い紅葉も見られました。ナナカマドの木は、たくさんの赤い実をつけていました。この木は、7回かまどで燃やしても燃えない木という由来から名付けられています。また、林の中には自然の恵みの栗やどんぐりの実がたくさん落ちていました。
子どもたちとのふれあいも楽しいものでした。5年生の子どもたちは、一人一人はとても個性的でありながら、随所にまとまりのあるよさを発揮してくれました。野外炊飯場でのカレー作りや楽しみにしていたキャンプファイヤーでは、お互いに声を掛け合い、励まし合って活動している姿がじつに素晴らしく感心しました。そして、一つ一つの活動をやり遂げるたびに、子どもたちの晴れやかな表情に出合いました。こうした宿泊体験の意義は、具体的な活動を通して、子どもたちに達成感や成就感を味わわせ、やればできるという自信を育てることなのだと改めて思いました。
子どもたちと一緒にご飯を食べたり、高原を散策したり、話をしたりなど、寝食を共にする中で、5年生の子どもたちの温かい気持ちや素敵なところをたくさん感じ取ることができました。
以前から是非読みたいと思っていた『水は答えを知っている』という本を読みました。等覚院の住職さんが家族ぐるみで発行されている『神木山報』にこの本のことが書かれていたことが更に、私の読書欲を駆り立てました。
雪は六角形の結晶を作りますが、水もマイナス20℃の冷凍庫で凍らせると六角形の結晶を作るということです。著者は、水を氷結させてその結晶写真を撮り、多くのメッセジーをこの本に収めています。
水の結晶についてあるおもしろい実験を思いつき試しています。ガラスのビンに水を入れ、ことばを書いた紙を水に向けて貼りつけます。「ありがとう」という言葉を見せた水と、「ばかやろう」を見せた水とにどんな違いが出るのかを調べました。驚くべきことに、「ありがとう」という言葉を見せた水は、六角形のきれいな結晶を作り、それに対して、「ばかやろう」の字を見せた水は、結晶がばらばらに砕け散ってしまったということです。
この実験が教えてくれることは、私達が日常口にしている言葉がいかに大切かということです。よい言葉を発すれば、そのバイブレーションは、物をよい方向に、悪い言葉の投げかけは、どんなものでも破壊の方向へと導いてしまうということです。神秘的で驚きいっぱいの話ですが、とても心に響きました。朝会で子どもたちにも話をしました。
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